~経営の要~

マーケティング

差別化戦略

差別化戦略

 

標的とする市場に商品やサービスを投入しても、他社・他製品とまったく同じ製品・価格・流通・プロモーションで送り出したのでは、他社と市場を折半する結果になるだけです。たとえば、「いちばん安くてうまい」とか「他より高いけど品質が抜群に良い」といった、他との違いを打ち出して、消費者に伝えなければなりません。

 

そのような違いが、消費者の頭の中で一定の位置を占めるようにすることを「ポジショニング」と前にも紹介しましたが、ポジショニングとは、標的市場の中で他との違いを明確にして、消費者に伝える【差別化戦略】ともいえます。

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マーケティングの神様と呼ばれるフィリップ・コトラーは、商品やサービスを差別化する手段には、「製品」「サービス」「スタッフ」「チャネル」「イメージ」の5つがあるといっています。そしてそれぞれに様々な手段があるとしています。

 

ブランドを差別化するいろいろな方法 

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製品による差別化

 

形態      大きさ、形状、構造

特徴      製品の特性

性能品質    特徴が機能する水準

適合品質    使用を満たしているか

耐久性     耐震期間は十分長いか

信頼性     故障や誤作動しないか

修理可能性   修理のしやすさはどうか

スタイル    外観と印象は

デザイン    品質すべてがどうか

 

 

サービスによる差別化

 

注文の容易さ   注文はどれだけ簡単か

配達       スピード、正確さなどは

取り付け     取り付けてもらえるか

顧客トレーニング   使用できるまで教育してもらえるか

顧客コンサルティング データ、アドバイスなどを提供してもらえるか

メンテナンスと修理  良好な状態を保ってもらえるか

 

 

 

スタッフによる差別化

 

コンピタンス  技術と知識は

礼儀正しさ   丁寧かつ親切か

安心感     信用できるか

信頼性     一貫した正確なサービスか

迅速な対応   素早く対応してもらえるか

コミュニケーション わかりやすく伝える努力をしているか

 

 

 

チャネルによる差別化

 

カバレッジ     代理連などが近くにあるか

専門技術や専門知識     代理店などが必要な技術や知識を教育されているか

パフォーマンス        代理店の能力は

 

 

 

イメージによる差別化

 

アイデンティティ  会社や製品をどのように特徴づけるか

イメージ      消費者はどのように捉えるか

 

 

 

以上のように差別化といってもさまざまな手段があり、

「品質や価格」だけが差別化の方法ではないということです。