~経営の要~

マーケティング

製品の分類

マーケティングではときに製品を分類してみることが必要になります。

分類の基準としては、まず耐久性と形があるかないか(有形性)、それから用途です。

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最初に、耐久性で分類すると「耐久財」と「非耐久財」の分類になります。

 

これらは形ある製品なので、ここに有形性の分類を加えると、無形の「サービス」が加わり3つの分類となります。

 

このうち、「耐久財」とは、もじどおり耐久性のある製品、車から家電製品、家具から腕時計まで、長期の使用に耐える製品のことです。わりと高額なものが多いので、人的販売が必要とされることも多く、保証などもつけられます。

 

一方で、「非耐久財」は耐久財以外のものを指します。食品や日用品などたいていは1回か短期間の使用で消費されてなくなります。消費者はそのつど購入しなければならないので、売り手としては、どこでも買ってもらえるようにしておかなければなりません。

 

「サービス」は、宿泊やカウンセリングなどの無形の製品、形が見えないだけに、品質の管理など、売り手に対する信用が重要な決め手です。

 

~「消費財」と「生産財」~

 

次に、用途で分類すると消費するための「消費財」、産業向けの「生産財」の2つの分類になります。

 

消費財」は、食品とか車など消費者向けの製品、一方、「生産財」は原材料から工作機械まで、生産するための製品です。

消費財の顧客は一般消費者なので、製品に深い知識を持っている人は多くありません。マーケティング上は、ブランドなどによるイメージのほうが重要になります。

 

しかし生産財は、顧客のほとんどがプロです。専門的な知識をもった人が多いので、品質やアフターサービスなどが重視され、売り手の側もそれに対応できる必要があります。製品のタイプによって、このようなマーケティング上の違いが生まれます。

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消費財は、消費者の購買行動によってさらに分類できます。アメリカのマーケティング学者メルヴィン・コープランドによる、有名な3分類というのがあります。これはマーケティングのみならず、日常のビジネスの現場でもよくつかわれる分類でもあります。

 

コープランドによると、消費財は「最寄品」「買回品」「専門品」の3つに分類できます。「最寄品」は、消費者がひんぱんに、特別な努力をせずに買おうとする製品です。そのため、最寄店で買うことが多くなります。食品や日用雑貨などが代表的でしょう。

 

「買回品」では、消費者が品質、価格、スタイルなどを比較検討しようとします。その結果、あちこちの店を買い回ることになる製品です。このような例としては、衣料品、鵜、家電製品などが該当します。

 

「専門品」というのは、特別な努力をしてでも買おうとする製品。専門店でないと扱っていないような製品も数多く含まれます。たとえば、直営店でしか買えないような、高級ブランドも専門品の例です。

 

また生産財も生産プロセスとの関係で3つに分類することができます。その分類とは、「材料・部品」「資本財」「備品・サービス」の3つです。資本財とは、工場などの設備と機械装置のことで、備品は、資本財ほど長期間使用に耐えないもの、サービスはメンテナンスや修理などを指します。

 

これらが同生産プロセルに関係しているかというと、材料・部品はすべて、製品の生産に使用されます。

 

しかし、資本財は寿命が長いので、個々の製品の生産委は部分的にしか使用されていないといえるでしょう。そして備品・サービスにいたっては、直接、製品に使用されている部分が全くないと考えられます。

 

このように生産財は、生産プロセスで使用されている、されていないの関係で3つに分類されます。