統合型マーケティング・コミュニケーション
駆け足でコミュニケーションの方法を見てきましたが、結局、一番重要なコミュニケーションはどれかという疑問がでてくると思いますが、これこそキモなどというコミュニケーション方法はありません。
大切なのはそれぞれのコミュニケーション方法の特徴を活かした組み合わせ(コミュニケーション・ミックス)です。
このことを表す用語に「統合型マーケティング・コミュニケーション」(インテグレーテッド・マーケティング・コミュニケーション=IMC)というのがあります。アメリカ、ノースウェスタン大学のドン・シュルツ教授たちが提唱したもので、広告や販売促進・PR・人的販売といったコミュニケーション活動を統合し、最大限の効果を実現すべきだという考え方です。
コミュニケーション・ミックスのそのものの考え方からすれば、ある意味当然とも思えますが、現実にはそれがなかなか難しいことでしょう。
コミュニケーションがバラバラではダメ
たとえば、新製品のパブリシティに続けて、テレビCMを展開する。そのCMには「詳しくはWebで」と誘導があり、アクセスした人が申し込むとサンプルが送られる。サンプルから口コミで広がったり、それを聞いた消費者が店頭におもむくと、販売員が詳細な説明をして購入に結び付く、といったイメージです。
今日では、とくにインターネットの普及で、消費者に対するコミュニケーションの種類も、消費者が入手する情報の量も、以前とはケタ違いになっています。
そんな中で、コミュニケーションの効率を上げていこうとするなら、バラバラにやっていてはダメ、いま以上に統合しなければ・・・
そうした考えからIMCはますます重視される傾向にあります。